当院では、慢性副鼻腔炎(蓄膿症)に対して、内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)を行います。
内視鏡下鼻副鼻腔手術(ESS)とはどんな手術?
内視鏡下鼻副鼻腔手術は、鼻の穴から数本の細い器具を入れて行う手術です。
副鼻腔にはいくつかの空洞があり、鼻腔とつながっています。
手術では、腫脹した副鼻腔の粘膜を取り除きます。
また、各副鼻腔をひと続きの空洞として鼻腔へ大きく開放します。
それぞれの副鼻腔をひと続きの空洞とすることで病変をきれいに取り除くことができるとともに、副鼻腔へ点鼻薬や届きやすくなる、鼻洗浄で副鼻腔が洗いやすくなるなど、術後のケアが行いやすくなります。
手術の効果
手術後、再発なく良好に経過する割合は70%程度です。
好酸球性副鼻腔炎の重症例では半数以上の方が再発します。
ただし、外来での処置や投薬により再手術を回避できることも多いので、術後も通院していただくことが大切です。
麻酔について
当院では麻酔科専門医による全身麻酔での日帰り手術を行います。
患者様の手術中の状態を麻酔科医が責任を持って管理します。
患者様は眠っている状態ですので、不安や痛みを感じることなく手術を受けることができます。
日帰り手術について
従来、手術では1週間前後の入院をしていましたが、近年では1泊2日、日帰り手術といった短期滞在型手術を行う施設が増えてきています。
日帰り手術(短期滞在型手術)の説明、手術の流れについては、こちらの案内ページをご確認ください。
費用について
手術の費用は高額となりますが、高額療養費制度の対象となります。
手術の費用と高額療養費制度については、こちらの案内ページをご確認ください。
副鼻腔炎手術のよくある質問
- 手術時間はどのぐらいかかりますか?
- 手術の内容によりますが、およそ1~3時間かかります。
- 手術による合併症はありますか?
- 副鼻腔の近くには脳や目などの重要な構造があり、損傷しないよう注意が必要です。
そのような損傷を避けるため、当院では高解像度内視鏡、ナビゲーションシステムなどを導入しております。 - 手術当日の来院では、付き添いが必要ですか?
- 基本的に付き添いは不要ですが、ご家族による送迎などは患者さんへの負担も抑えられるためご協力をお願いしております。
- 術後、何日くらいで仕事復帰できますか?
-
デスクワークでしたら、手術1~2日後から復帰していただけます。
肉体労働に従事している方は、手術2週間後からの復帰となります。
家事、食事、飲酒など、退院したらすぐに元の生活に戻るのではなく、無理せず徐々に元の生活に戻りましょう。
※シャワー浴は手術翌日から、入浴は1週間後から可能です。ただし、入浴が可能になってからも長湯はしばらく控えてください。