咽頭の両側にあるリンパ組織を扁桃と呼びます。
この扁桃に細菌が感染するのが扁桃炎です。
ちなみに扁桃の語源はアーモンド(和名は「扁桃」)で、形が似ているためこのように呼ばれるようになりました。
原因
感冒、疲労などをきっかけにして、扁桃に細菌が感染して起こります。
連鎖球菌やブドウ球菌などの細菌が原因となります。
症状
- 発熱
- のどの痛み(咽頭痛)
- 食事が飲み込みにくい(嚥下困難)
治療
細菌感染に対して抗生剤の投与を行います。
また、のどの痛みが強く食事が摂れない時には、水分も点滴で補給します。
関連疾患
扁桃周囲膿瘍
炎症がひどいと、扁桃の奥に膿がたまることがあります(扁桃周囲膿瘍)。
その場合は針で刺したり、メスで切開したりして膿を出します。
慢性扁桃炎
扁桃炎を繰り返す(慢性扁桃炎)場合には、扁桃を摘出し、再発を防ぐことがあります。
扁桃病巣感染
扁桃の感染が原因となって扁桃から離れた臓器(腎臓、皮膚、関節など)に疾患を引き起こすことがあります。
代表的な疾患として、IgA腎症、掌蹠膿疱症、胸肋鎖骨過形成症などが挙げられます。
治療として扁桃摘出術の有効性が示されています。