メニエール病は、内耳にリンパ液がたまることによって生じる病気です。
めまいとともに難聴、耳鳴りが出現します。
これらの症状は一度おさまっても再発を繰り返すことが少なくありません。
また、再発を繰り返すうちに聴力が元のレベルに戻らなくなることもあります。
原因
内耳は聴覚に関する蝸牛と平衡覚に関する前庭から構成されています。
メニエール病の原因はまだ解明されていませんが、内耳リンパ液がたまる内リンパ水腫という状態が見られます。
検査・診断
メニエール病のようにめまいを引き起こす病気は多々あります。
そのためメニエール病の診断をするには、メニエール病に特徴的な検査のほか、それらの病気を除外するための検査が必要になります。
聴力検査
メニエール病では低い音が聞こえにくくなることが特徴です。
眼振検査
めまい発作が生じているときは眼振(眼の揺れ)が見られます。
グリセロールテスト
メニエール病では、利尿剤によって発症原因とされる内リンパ水腫が改善されると、聴力改善が見られます。
画像検査
めまいは頭蓋内の病気によって引き起こされることもあるため、それらの病気との鑑別のために頭部CTやMRIを行います。
治療
利尿剤や抗めまい薬などの薬物療法とともに十分な睡眠、水分摂取、有酸素運動など生活習慣を改善することがすすめられます。
これらの治療でめまい発作が改善しない場合、手術や中耳加圧療法が行われることがあります。